コラム①コグトレの要素

 コグトレは、国語や算数など教科学習の根底にある認知機能を強化するトレーニングです。特別支援学校においても、コグトレを授業で活用することがあります。
 私たち指導者は、子どもたちの特性や関わり方を理解した上で支援していますが、コグトレのシートから子どもたちの困り感が見えてくる場面がたくさんあります。
 例えば、点つなぎの課題は分かりやすく、子どもたちも好きな課題です。指導者の視点では、様々な要素が詰まった課題で、子どもたちの困り感がよく分かる課題だと思っています。どのようなことが分かるか、どんな力が必要なのか、いくつかご紹介します。
 まず、点つなぎの図を見た時に、動物なのか、食べ物なのか、どのような図が描かれているか、図の全体像を把握する力が必要です。
 また、どの線から引き始めて、どう取り組んだらよいか計画性も必要になってきます。
 さらに、線の長さや傾き、点の量など、形などを正確にとらえる力も必要で、視覚的なワーキングメモリも必要になってくる課題です。
 取り組む時の姿勢はどうなっているか、姿勢を保持できているか、鉛筆の握り方はどうか、線を引く動作はどうか、子どもたちの身体の使い方についても把握することができる課題だと思っています。
 子どもたちの認知機能を強化するトレーニングがコグトレにはたくさん詰まっています。ぜひ、埼玉コグトレ研究会で情報交換しながら、みなさんで取り組んでいきましょう。(T記)